Archives

You are currently viewing archive for November 2014
以下、「長崎消息」11月号に掲載された松田圭治委員長の「委員長のモノローグ・組合運動はオモシロイ」を全文掲載しました。 長崎県人事委勧告 長崎県職員への「宣戦布告」だ  10月8日、長崎県人事委員会(以下人事委)(①)が勧告を出した。当日は、あいにく県職共闘の幹事会で東京、翌9日は九地連県職共闘福利厚生担当者会議で鹿児島市。10日に長崎に帰ったら、原尾健作賃金部長から「委員長、全くひどい勧告です。給与制度の総合的見直し(以下「総合的見直し」)(②)について、福岡・佐賀は公民較差を反映した勧告。熊本は実施の見送り勧告なのに長崎は国通り。崎山昇書記長から、人事委が地公労(長崎県地方公務員労働組合共闘会議)に説明するよう、人事委に話をするように言われています」と。崎山書記長が原尾賃金部長に「なぜそんな指示を出したのか」、私は怪訝に思っていたら。翌週崎山書記長から「委員長、人事委は給与制度の総合的見直しだけでなく、55歳昇給停止も勧告し、人事評価制度の給与への反映まで報告しとっとさ」と。手元にある人事委勧告・報告書を見て、怒りが爆発した。 九州知事会に3度要請  県職連合・自治労は、2013年8月の人事院報告(国家公務員の「総合的見直し」)、11月15日の安倍政権による閣議決定を踏まえて、春闘時期からこの「総合的見直し」導入の慎重な検討を、国・自治体首長・人事委員会に対して求めてきた。それは、国家公務員では、本省(都市部)と地方に勤務する職員間の給与配分の問題だが、地方公務員では単純に給与水準の低下につながること、地域経済への悪影響を与えるとの観点からだ。  特に今年度は、4月3日に自治労九州地連県職共闘会議(以下県職共闘)結集する8県職労が九州地方知事会会長の広瀬勝貞大分県知事に対して、この「総合的見直し」導入については全国知事会等を通じて慎重な検討を求め、6月3日に九州地方知事会で「地方公務員の給与のあり方」に関する特別決議を採択していただいた。  また9月3日、九州地方人事委員会協議会に対して、県職共闘会議をはじめ日教組九州地区協議会・自治労九州地連が要請書を提出し、蓑田福岡県人事委員長から「各県人事委員会で主体的に判断する」との回答もいただいた。 9月9日、再度県職共闘が広瀬勝貞大分県知事に対して、国が各県人事委員会に対して不当な圧力をかけないよう九州知事会から要請するよう求め、その要請を受けていただいた。さらには10月21日にも再再度、県職共闘が広瀬勝貞大分県知事に対して、「給与制度の総合的見直しの見送り」を含めて確定期の要請を行った。  都合、今年だけで3回も広瀬知事にお会いしたが、公務多忙の中、快く我々県職共闘にお会いしていただき、また特別決議の採択等ご努力いただいた広瀬知事には感謝しても余りあるし、日程調整にご努力いただいた平川俊助大分県職労委員長と村上久征同書記長をはじめ大分県職労のご努力に深く敬意を表したい。  「なめとっねー」  長崎の人事委に対しては、度々私たちの考えを伝えてきたし、県当局にも春闘段階から、人事委に拙速な勧告をしないよう要請するように強く求めてきた。それなのに人事委は、「総合的見直し」を国に準じて実施することを勧告したのみならず、既に労使交渉のテーブルについている「55歳昇給停止措置」の勧告や、労使で制度構築を議論すべき人事評価制度についても「勤務実績の給与への反映」に言及するなど、公平であるべき第三者機関である人事委が労使関係に介入するといった、まさに地公労ひいては長崎県に勤務する職員への「宣戦布告」ともとれる勧告・報告を出した。 自治労中央本部の鬼木誠組織対策局長(前福岡県職労委員長)にこの話をすると、「なめとっねー」と。自治労長崎県本部の米村豊書記長は「喧嘩を売っているじゃないですか」と。 4度に及ぶ背信行為  振り返りると、川口春利人事委員長(元裁判官だったようで現在は弁護士)は就任以来、人事委員会勧告・報告を使った長崎県職員に対する背信行為は4度を数える。 1回目は、前金子原二郎知事時代の08年度の報告で、現在でも国が制度を残している「地域手当の異動保障」の廃止を突如として報告した。これは当時の金子知事の意向に沿ったものという噂があるし、当時の人事委事務局長は金子知事と同窓とのことで異例の出世を遂げ、現在も県関係の2度目の天下り先の代表者に収まっている。 2回目は、11年度の報告で、都道府県で1番最後の勧告日であったにも拘らず、全国的にも少ない「現給保障の廃止」を報告した。 3回目は、本来は労使交渉事項である給与制度の変更をもたらす「昇格制度の見直し」を12年度独断で実施した。 そして今回の勧告・報告である。 「知事の部下」になりさがる?  1990年当時、私は県職青年部長であり、崎山昇青年部書記長ともども、人事院勧告で出された「一時金の傾斜配分」に絶対反対の立場で、品川人事委事務局長に主張してきた。結果、1時間のストライキに及んだ。 その後、賃金部長になった時に、春闘段階で出す要求書のスタイルを大幅に変えたが、当時の川野浩一委員長から「松田君、人事委員会になんば出しても一緒ぞ。彼らは知事の部下なんだから(事務局長以下事務局員は県職員の出向者)、結局県当局と交渉せんば何にもならんさ」とおっしゃられていた。当時私は、「まさか、3人の人事委員は県職員じゃないので中立的な判断をするはずだ」と信じていたが、今回の人事委員会勧告を見て改めて20年以上前の川野委員長の言葉を思い出した。 それにしても今回の勧告は酷い。勧告するなといった給与制度の総合的見直しは「国通り」を勧告するし(現段階で国通りでない県が31の多数にのぼる)、現在、労使交渉中の55歳昇給停止措置の実施を、有無を言わせない「勧告」を出し、地方公務員法改正で導入を義務付けられた人事評価制度について、ご丁寧に「給与制度への反映」を報告している。 「第三者機関」を放棄  極めて当局に都合の良い勧告・報告だが、現在の人事委務局長(互助会の補助金を廃止した当時の職員厚生課長)は、何を思って、いや何を目的として、3人の人事委員へ説明してきたのだろう。 10月28日地公労副知事交渉で、組合は次の様な「人事委員の罷免を求める要求書」を提出した。 「1.人事委員は、地方公務員の労働基本権制約の代償措置としての第三者機関としての機能・役割を発揮しておらず、地方公務員法第9条に規定する「職務上の義務違反」があるため罷免すること。 2.後任の人事にあたっては、人格が高潔で、地方自治の本旨及び民主的で能率的な事務の処理に理解があり、且つ、人事行政に関し識見を有する者のうちから、選任すること」  長崎県人事委員会の今のありようは極めて問題と思う。公平・中立な第三者機関の自覚を持つよう強く求める。以上。 ①人事委員会=地方公務員の給与や労働条件を確保する代償措置として都道府県・政令市に設置された第3者機関。長崎県は構成3人(委員長と2人の委員)だが、任命は知事が選任しており、人事院と同様、労働者を代表とする委員が選任されるシステムとなっていない。委員会の事務局長はじめ事務方はすべて県職員。 ②給与制度の総合的見直し=国家公務員の給与や労働条件を確保する代償措置として設置された人事院が2013年の報告で、15年度からの実施を打ち出したもの。民間賃金の低い12県をピックアップし、その官民比較が2ポイント程度の較差があったとして、俸給表(給料表)を平均2%、最大4%の引き下げることを柱としたもの。しかし毎年各県の人事委員会が県内の官民較差を解消するための勧告・報告を行っており、長崎でも昨年の勧告は「官民較差はみられない」として、県職員等の賃金引上げは見送られている。この間官民較差で特段問題がないにも拘わらず、長崎県の人事委員会は、主体的な立場を放棄して、国に準じてこの「総合的見直し」導入を示唆した。
月刊「長崎消息」11月号(第324号)を発行しました。今号の内容は次の通りです。①直撃インタビュー第3弾として、西海市の田中隆一(たかいち)市長のインタビューを掲載。旧5町が合併した西海市の現状と課題、特に全国の自治体が抱えている人口減少・過疎対策について聞いています。市長は、初めて市長に立候補した時から、市民協働を前提とした行政運営の姿勢を貫いていることを強調されました。②松田委員長のモノローグ「組合運動はオモシロイ」の18回目。今回は、地方公務員にとって重要な賃金や労働条件などの枠組みなどを勧告する県人事委員会の姿勢と対応を強烈に批判。本来第三機関としてのポジションでなければならない当委員会が10月に出した勧告・報告が極めて理事者に都合よくなっていることを指摘。全国でも突出し奇異なものとなっている。題して「長崎県人事委勧告 長崎県職員への”宣戦布告”だ」。③全国の県職委員長からのメッセージの最終となる14回目。広島県職労の広田秀樹委員長が安倍首相の「軽い言葉」の本質を指摘している。④9月23日の行った消息ミステリーツアーでは、霧氷酒造を訪問。100年以上前から島原市で焼酎製造していたが、1991年の雲仙普賢岳噴火に伴う土石流で工場を滅失、このため島原での開業を断念し長崎市で再スタートとなった。「ながさき満々」や「軍艦島」が有名。⑤マスコミ的作法では、長崎新聞雲仙支局の永野記者が記者としての制約ある中での旅行の楽しみを披露している、⑥今秋の文化・芸術の県内イベントを、県文化振興課の高木さんが紹介。⑦つよしの「長崎アラカルト」では、自身が参加した長崎くんちの船の引き手の経験と、くんちの周辺の模様を取り上げている。⑧「県北からの通信」は、佐世保市立総合病院の運営形態が変わった理由について疑問を投げかけている。⑨インタビューは産業労働部商務金融課の田村亮太さん。⑩こちら話題バラ売倶楽部は、「時代はめぐる?」と題し、ぷちのらりんさんが世代間の価値観の相違性と相似性を述べている。⑪山﨑精一さん連載の「亜米利加労働運動事始」も37回目。その形成過程で希薄だった地域運動の領域を先駆けたコミュニティ・オーガナイジングに取り組んだセザール・チャベスを取り上げている。  連載している松田委員長のモノローグ「組合運動はオモシロイ」、橋本剛さんの「長崎アラカルト」、三浦正明さんの「県北からの通信」は別記で全文掲載しています。  弊誌はどなたでも購読できます。年間12回3000円。ご希望の方は電話095-822-5472まで。