21世紀に入り、県職運動は、「行政システム改革大綱」による病院・福祉施設の民間移譲、現業職員の「ゼロ」攻撃との対峙となった。病院闘争は熾烈な攻防の結果、多良見病院が民間委譲となり、また現業職員の業務見直しでは「任用替え」含め一定認めざるを得なかった。しかも05年に人事院・県人事委員会が50年ぶりの地域給導入を含めた給与見直し制度を勧告。06年2月の交渉の末、大幅な賃金水準の引き下げとなった。県下自治体は13市10町に統合され、今後道州制を展望しつつ、県政含め行政の枠組みの議論が進められる。県職の組織基盤の大きな変動が予想される。

多良見病院外観




西暦 | 組合の動き | 県内・世の中の動き |
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2000 | 7 調整手当見直しで「長崎市は現行通り」で決着/長崎支部、原爆展10回目/ | ○ 2年連続の一時金削減勧告/3 「年金関連法案」を強行採決/6 衆院総選挙で民主党が大躍進/9 シドニー五輪/ |
2001 | ○ 初の南北首脳会談/2 県「行政システム大綱」発表/3 長崎保健看護学校が閉校/○ 県庁執務室内全面禁煙に/9 米国で同時多発テロ/10 米国、アフガニスタン空爆/11 池島炭鉱が閉山/ | |
2002 | 11 県、「新しい病院運営計画」を提案/ ○ 大瀬戸支部が長崎支部へ統合し分会に移行/ ○ 県職員の出張交通費が実費支給へ/ |
○ 県職人事異動、2段階で内示/2 金子知事再選/5 サッカーワールドカップ日韓共催/8 人勧で初のマイナス勧告△2.03%/ |
2003 | 4 萩原県議3選、陣内長崎市議2選果す/ 6 多良見病院の「民間委譲止むなし」の苦渋の判断/ 7 諌早支部と大村支部が統合、県央支部に/ |
○ 県債1兆円突破/3 長崎バス、14年ぶりにスト決行/6 有事立法成立/ |
2004 | 8「長崎消息」200号発刊/ | 3 対馬市、壱岐市誕生/4 病院局スタート/○ 「ながさき出島道路」開通、「長崎水辺の森公園」オープン/8 五島市、新上五島町誕生/9 県、「中長期財政見直し」発表/○ プロ野球「選手会」が史上初のストライキ/10 県人事委、給与据え置き勧告/ |
2005 | 3 病院局労組を結成/ 6 県職、現業労組連合、病院局労組で県職連合を結成/ ○ 職員公舎の貸付料50%引上げで合意/ ○ 現業職員「ゼロ」提案を白紙撤回させる/ |
3 成人病センター多良見病院を閉鎖し、日本赤十字へ委譲/○ 県立美術館、長崎歴史文化博物館がオープン/○ 女神大橋開通/○ 人事院、県人事委が50年ぶりの給与制度見直し勧告/○ 衆院選で自民党圧勝/ |
2006 | ○ 金子知事を推せん/ ○ 現業業務見直し交渉で「任用替え」と一部民間委譲等を受け入れ/ ○ 給与制度見直しで合意/ |
2 金子知事3選/ |